外伝10孫禄堂の「道芸」研究(46)
外伝10孫禄堂の「道芸」研究(46) 抱着皮球(弯弓射虎学) 「皮球を抱く」は両掌を前に構えた時に、下にやや押すような形となる。この時に皮の球を押すようなニュアンスを持つわけである。皮球は孫禄堂が太極拳に例えたものであることは先にも触れた。これはこの掌の構えが揺らぎを含むものであるということでどのようにでも変化をすることを「皮球」は示しているわけである。また弯弓射虎では両掌の間を見るとされている。これも左右に自在に変化をするためである。また足も伸ばさず、曲げずでなければならないとある。これは次の双撞の拳訣とも共通している。ともに変化のための拳訣である。