外伝10孫禄堂の「道芸」研究(18)

外伝10孫禄堂の「道芸」研究(18)


身式中正、意気和平(進歩ハンラン捶学)上

ここでは特に捶法(突き)の動きによって拳訣を教えている。ハンラン捶の突きはただ拳を出すだけで、腕の力を込めて拳を突き出すようなことはしない。これは形意拳も同様である。ただ往々にして形意拳では突き出すように打つ人も居るが、これでは歩法と一体となった形意拳の突きの特徴が得られない。孫家では形意拳の跟歩をそのまま取り入れている。半歩崩拳が天下に無敵として有名となったのは、ここにあるような化勁による突きが見い出されたからに他ならない。化勁による突きとは相手の攻撃の力を流しながら(化)、こちらの突きを入れるもので一種の交差法といえる。

 

このブログの人気の投稿

道徳武芸研究 「合気」の実戦的展開について〜その矛盾と止揚〜(3)

道徳武芸研究 両儀之術と八卦腿〜劉雲樵の「八卦拳」理解〜(2)

道徳武芸研究 八卦拳から合気道を考える〜単双換掌と表裏〜(4)