外伝10孫禄堂の「道芸」研究(40)

 外伝10孫禄堂の「道芸」研究(40)

用意縮勁(更鶏独立学)

ここでは「用意(意を用いる)」が述べられており、そこでは下に向かう勢である「縮勁」と上へと向かう勢の「頂勁」が同時に行うよう求められている。縮勁は肩に、頂勁は心において用いられる。肩に縮勁を用いるということは股にも縮勁を用いるということであり、これは伸びようとする動作とは反対となるので、その拮抗するところに蓄勁がなされることとなる。更鶏独立は片手、片足を挙げる形であるが、これには手、足での攻撃が内包されている。ただ漫然と手足を挙げていたのでは更鶏独立の意味がなくなる。動きにおいては「縮勁」であるが心は「頂勁」を持っていて何時でも力を発することができる状態となっている。


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