外伝10孫禄堂の「道芸」研究(26)

 外伝10孫禄堂の「道芸」研究(26)

虚空鬆開(三通背学1)

三通背は『太極拳学』には特に詳しく記してあり五枚の写真が載せられている。それは、

1、体を折った形

2、両手を掲げた形

3、両手を掲げた形(2の反対)

4、腰に拳をとった形

5、腰に拳をとった形(4の反対)

この「三通背1」では1の体を折った形の拳訣について触れることとする。孫禄堂は体を深く折り曲げる動作について「体は折り曲げる形をとるが、腹内は虚空鬆開となっていると意識されなければならない」としている。簡単にいえば腰が浮いた状態となってはならないということである。ここでの勢は体にねじりが入ることで形意十二形拳の蛇形拳にきわめて近いものとなっており、これは一種の蓄勁の動きでもある。


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