外伝10孫禄堂の「道芸」研究(25)
外伝10孫禄堂の「道芸」研究(25)
全注丹田(倒輦猴学)下
ちなみに台湾で孫家の八卦掌がまとめて紹介されたのは秦浩人の『中国仙道房中術』であった。同書の内容は取るに足りない妄説ばかりであるが、台湾で「仙道」に近いところで孫家の拳が伝えられていたことは事実でもある。秦はこうした「仙道」のルートからの何らかの情報を得ていたと思われるが、書かれていることから推察すると実際に八卦掌はやっていないようである。一貫道の幹部であったとされる王樹金も「仙道」には関心があったようであるから何らかの孫派の情報を得ていたと考えれなくもない。また王樹金が陳ハン嶺に師事していた頃は雷嘯天など「仙道」を深く修する人たちが集っていたということも考慮して良いのかもしれない。