外伝10孫禄堂の「道芸」研究(27)
外伝10孫禄堂の「道芸」研究(27)
分明清楚(三通背学2)
腰を折った状態から両手を上段に取る。この時「内外開合」が「分明」でなければならず、「虚実動静」は「清楚」でなければならないと教える。つまり一気に下から上へと体勢を変えるので全身の協調が乱れてはならないということである。一毫の混淆もあってはならないことが強く求められている。太極拳では「虚実分明」がよく知られた拳訣であるが。ここでの「虚実」には、先に触れたような「内外」「開合」「動静」が含められている。そうした中で重要なことは神気が錯乱しないことであるとする。またこれらは通背功の奥義でもある。通背功では「胸が開いて背(肩甲骨)が閉じる」あるいは「胸が閉じて背が開く」などと開合が明らかでなければならない。