宋常星『太上道徳経講義』(41ー2)

 宋常星『太上道徳経講義』(41ー2)

優れた人(上士)は道を知ったならば、熱心にそれを実践しようとする。

「道」に接した人には三つのタイプがあるとされる。優れた人(上士)の見識は群を抜いている。考えは深く、もし「道」を知ることができたならば、必ずそれを熱心に行おうと思い、決して怠ることはない。それは山を登る者が必ず山頂を目指すようなものである。水のあるところを渡るのに必ず深いところを避けるようなものである。「道」を知ったならば、更に深いところに至ろうとして、その歩みを止めることはない。つまり優れた人は、ひたすら熱心に「道」を究め続けるのである。


〈奥義伝開〉通常の表面的な認識より更に深い認識のあることが理解できたならば、それを得ようとするのが、優れた人であるとしている。これはシュタイナーが言う「超感覚的認識」なのであるが、簡単に言えば「深い洞察」である。実際にそれを得るためには、そのように脳の働きを鍛えなければならない。具体的な方法はシュタイナーの『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』に詳しい。これは瞑想法のエッセンスを明かした最も優れた文献であるが若干、薔薇十字の系統に傾いてはいる。重要なことは日々内省の時間を持つことである。そうすることで物事を深く考える訓練をすれば、より深い認識に達することが可能となる。


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