道徳武芸研究 ハプキドーとあいきどう〜合気道の変容〜(3)

 道徳武芸研究 ハプキドーとあいきどう〜合気道の変容〜(3)

韓国には武田惣角から大東流を学んで創始したとされるハプキドーがある。これは漢字では「合気道」と書いている。いろいろな動画を見る限りでは大東流や合気道とは全く関係がないように思われる。おそらく半島か日本かは分からないが、どこかで学んだ古いタイプの柔術がベースになっているようである。戦前、戦中までは日本各地にいろいろな柔術の伝承が少なからず残っていた。こうした中のひとつを学んだものがベースになってハプキドーが編まれていると思われる。加えて身法などは全くテコンドーと同じく朝鮮人独特の力の出し方をしている。世界には各地に独特の民族文化があるが、その中に身体文化もあり、これは武術、舞踊などに共通して見ることができる。空手なども形は中国南拳そのものであるが、演武の間合いは歌舞伎や剣術、柔術などと等しく「極め」を重視する(柔術では残心などという)。これに対して中国武術ではプロセスが攻防を行っている時であるから、そこが重要と考えて、それが終わったところの「極め」に特別な意義を見ようとはしない。これは日本と中国との「身体文化」の違いに起因している。


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