外伝10孫禄堂の「道芸」研究(2)
外伝10孫禄堂の「道芸」研究(2)
武術書といえば今日でも動きの紹介がほとんどであり、孫禄堂のように理論的な側面を深く展開するものは多くはない。また孫のように系統立った著作が多くあるのも珍しいといえるであろう。孫のいくつかの著作は「道芸」を理論的に構築しようとするもので、それをいろいろな側面から論じているわけなのである。『拳意述真』は形意拳を中心とする総論で、比較的「武芸」に近いところから「道芸」への展開が示されている。ただ八卦拳や太極拳については簡単にしか触れられていない。各論については形意拳は『形意拳学』、八卦拳は『八卦拳学』、太極拳は『太極拳学』がある。また武器法に関するものに『八卦剣学』があり『八卦槍学』も原稿が書かれていたという。