第六章 正座と四股と馬歩(13)

 第六章 正座と四股と馬歩(13)

正座はすぐに立ち上がることのできる姿勢であることからも分かるように重心は胡座のような姿勢である結跏趺坐などに比べてやや高い位置になる。また足を折って上下に重ねることは不安定でもある。こうしたこともあって必ずしも瞑想に適した姿勢とはいえない。こうしたことも岡田式静坐法への関心が薄れて行った原因であったのかもしれない。ちなみにヨーガでは正座はバジェラ・アーサナと称されている。ヨーガには幾つもの坐法があるが、瞑想で用いられるのは結跏趺坐(パドマ・アーサナ)である。このように幾つも坐法が伝えられているのは地域や民族による違いであるのかもしれない。中国でも古代では正座をしていたことがあったのでそれが周辺の民族に伝わってヨーガの中に残ったとも考えれる。


このブログの人気の投稿

道徳武芸研究 「合気」の実戦的展開について〜その矛盾と止揚〜(3)

道徳武芸研究 「先天の勁」を考える〜孫禄堂の武術思想〜

道徳武芸研究 両儀之術と八卦腿〜劉雲樵の「八卦拳」理解〜(2)