第四章 合気道技法の「実戦性」とは何か(13)

 第四章 合気道技法の「実戦性」とは何か(13)

先に「御信用の手」と山伏の関係に触れたが、密教では「護身法」という法があり、これは修験では九字を切ることでもなされる。つまり「御信用」は「護身用」ではなかったかと思われるのである。つまり「拿」を核とするシステムである大東流、合気道の原点には「護身用(御信用)の手」であったのである。そうしたことからすれば攻撃を受けてからの技ばかりの構成になっていることもうなずけるものがあろう。ちなみに密教で見られるように我が身を護るという意味での「護身」は古くからある語である。


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