外伝8 形意十二形を練る(13)

 外伝8 形意十二形を練る(13)

猴形と龍形は既に述べたように「上上段」と「下下段」に属する。これらは他の形拳とは違い全ての動きに応用できるものである。猴は初めに顔を拭うような動作をし、続いて左右と掌を出す。これは鶏形と同じである。この動きは形意拳において重要とされており、鶏形四把とする連続した套路もある。形意拳には連環拳など幾つかの連続した套路があるが、十二形の名称が取り入れられているのは鶏形のみであることからもこうした動きの重要性が理解されよう。また王樹金もこの手をよく使ったという。これは指先による攻撃のように解されることもあるが、金鶏食米の拳訣があるように嘴が地面に突き刺さることなく、うまく地上に巻かれた米粒を拾う、そのように、相手の攻撃を引っ掛けて力の方向を左右に少しずらせることに妙味を持つ。


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