外伝8 形意十二形を練る(8)

 外伝8 形意十二形を練る(8)

もうひとつの見方に「三体式」がある。三体式は「讃、裹、践」である。「讃」は力の集中であり、「裹」は相手の力を包み込むことで十二形拳では「鷹捉」などがよく知られている。「践」は歩法の力を使う。形意拳には郭雲深が人を打って獄につながれた。その時、長く手枷をされていたので、出獄した時に「功夫は失われたか」と問われ「失われず!」と言うとともに、相手を飛ばしたとされるエピソードがある。これは形意拳の打撃力が腕によるものではなく、歩法によるものであることを教えている。また「践」の右は本字では「戈」を重ねている。これには切り刻むという意がある。両手の戈で切り刻むというイメージであろうか。形意拳では戈が2つで「両手」を示すものとしている。


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