外伝8 形意十二形を練る(7)
外伝8 形意十二形を練る(7)
さて十二形拳であるが、これは先にも述べたように三才式の変化を核として考えなければならない。三才式は「半身の構え」であるが、そこに天(上段)、人(中段)、地(下段)の変化を内包しているとする発見が形意拳ではなされた(伝説では岳飛によって)。三才式から十二形での天、人、地の技法を分けると以下のようになる。
天 熊鷹、虎、鷂 猴(天の天)
人 ダ、馬、鶏、
地 蛇、タイ、燕 龍(地の地)
この中で猴は跳躍するので天の更に上、いうならば上上段とすることができるし、龍は地の更に下の下下段とすることができる。こうして見ると熊鷹はひとつの技であるから天、人、地にそれぞれ三つの技法が配されていることが分かる(猴と龍は既に述べたように別格とすべきであろう)。ちなみに龍形もこれを跳躍して行う系統もあるが、九華派では低い姿勢のまま左から右へと歩を進める。よく見られるもののように飛んで左右を入れ替えることはしない。その場で左右を入れ替える時にも頭の高さを替えないで左右を入れ替える。これは練法として存している。