道竅談 李涵虚(103)第十二章 薬のレベル

道竅談 李涵虚(103)第十二章 薬のレベル

〈要点〉

西派では「薬」に三つのレベルがあるとしている。神仙道でいう「薬」とは心身の変容のポイントということである。これが三段階あるとしている。第一は「無から有を出す」もので、次は「有から無に入る」もの、そして最後は「無から有を産む」ものとする。最初の「無から有を出す」のは「後天の鉛火」の出現をいう。「鉛火」とは内的な「火」のことで、こうした内的な「火」は世界のあるゆる神秘行において重視されている。「鉛火」は腎にあるもので「腎の一陽」がそれであるとしており、つまり腎が活性化することで体内に熱を生じるようになる、この「熱」が「有」として出現するわけである。この内的な熱は実際の体温の上昇として現れるのであるが、これが内的か、外的かの区別は呼吸が乱れるかどうかにあるとする。呼吸が乱れることなく生ずる「熱」は内的なものとするのであるが、実際は呼吸が深くなっているということである。

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