第九十四話 龍形八卦掌における投げ技への展開(11)

第九十四話 龍形八卦掌における投げ技への展開(11)

呉家の退歩跨虎で扣歩をとるのは後方へと転身をする(転身迎面掌)ためである。この流れは八卦拳の八掌拳と同じである。「龍形」でも、そのまま転身をしても流れとしては成立するが、それをしなかったのは形意拳の狸猫上樹の変化であるという意識があったためと思われる。「龍形」では扣歩から擺歩になるところで狸猫上樹の動きとなる。それは「龍形八卦掌」が根本的には形意拳の龍形拳をベースとしたものであり、またそこでは狸猫上樹が意識されなければならないものであったためと思われる。

このブログの人気の投稿

道徳武芸研究 「合気」の実戦的展開について〜その矛盾と止揚〜(3)

道徳武芸研究 「先天の勁」を考える〜孫禄堂の武術思想〜

道徳武芸研究 両儀之術と八卦腿〜劉雲樵の「八卦拳」理解〜(2)