第九十四話 龍形八卦掌における投げ技への展開(10)

第九十四話 龍形八卦掌における投げ技への展開(10)

また「龍形八卦掌」の動作を考える場合には呉家太極拳の退歩跨虎からの影響も見ておかなければならない。呉家でも片足をあげての扣歩が示されているからである。太極拳では退歩跨虎はその前の上歩七星と「ひとつの動き」と考える。

上歩七星(上歩ー合)

退歩跨虎(退歩ー開)

となっており対の動作とされているわけである。ただ呉家では退歩跨虎ではただ一歩退くだけではなく体を横に転ずる動きを含ませる。これでは上歩七星と対とはならないと思われるかもしれないが、呉家では、

上歩七星(上歩ー合ー直)

退歩跨虎(退歩ー開ー横)

ととらえて理論的に完全な「対」の関係としようとしているのである。

このブログの人気の投稿

道徳武芸研究 「合気」の実戦的展開について〜その矛盾と止揚〜(3)

道徳武芸研究 両儀之術と八卦腿〜劉雲樵の「八卦拳」理解〜(2)

道徳武芸研究 八卦拳から合気道を考える〜単双換掌と表裏〜(4)