第九十四話 龍形八卦掌における投げ技への展開(6)

第九十四話 龍形八卦掌における投げ技への展開(6)

ちなみに黄柏年の『龍形八卦掌』では対練を相撲の意のある「角觝」としている。こうしたところからすれば黄柏年のあたりからは八卦掌を「投げ技」としてとらえることがあったと思われる。黄柏年は李存義の弟子である。八卦掌が形意拳に取り入れられたのが李存義の世代からであるから形意門における八卦掌第二世代あたりでは八卦掌を「投げ技」として位置付ける認識が深まっていたのであろう。ちなみに黄は形意拳における滾勁の研究を深く行っていたとされている。こうしたことからすれば滾勁と「投げ技」とが深い関係にあったのではないかと考えらえる。

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