外伝9鄭曼青の学んだ「奥義」〜方拳と円拳〜(12)

 外伝9鄭曼青の学んだ「奥義」〜方拳と円拳〜(12)

かつて上海で楊澄甫と呉鑑泉が推手の表演をしたことがあった。その時、楊家と呉家の太極拳は北京から上海に伝えられて知られるようになっていたが、楊家と呉家では形が違うので「どちらが正統か」などという論争もあったという。あるいは一触即発が、と両方の弟子たちは器具したが共に推手を演じて琴なきに終わった。演武を終えた澄甫は「楊家の秘伝が呉家には伝わっている」と慨嘆したという。それは左右の軸を使うことを鑑泉が知っていたということであろう。一見して楊家と呉家の套路は違っているうようであるが、それはいうならば「強調点」の違いであり、表現の差異であって内実に変わりは無いということである。


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