外伝9鄭曼青の学んだ「奥義」〜方拳と円拳〜(9)

 外伝9鄭曼青の学んだ「奥義」〜方拳と円拳〜(9)

通常の武術で用いられる体の軸は中心に限られる。中国武術ではこれを「三尖相照」として拳訣のひとつになっている。「三尖」とは拳先、鼻先、足先であり、これらが中心軸で統一される位置関係にあることが重要とする。「鼻先」が象徴しているのは中心軸であり、これは腰の切れをうまく使うために安定した中心軸がなければならないことを教えている。「拳先」「足先」は攻撃部位に対して力を集中させる体の使い方をいうものである。これらは共に「良い位置関係」になければならないわけであるが、その「良い位置関係」は具体的には門派によって違っている。それは体の使い方に違いが有るために他ならないが、全ては中心軸の力が最大限に発揮されるように工夫されている。


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