道竅談 李涵虚(123)第十四章 二種類の丹砂
道竅談 李涵虚(123)第十四章 二種類の丹砂
〈本文〉
後天の学が成就したならば、鉛(心)をして汞(体)を制することができ、ここい「砂」が得られる。この「砂」は「七返の宝」で、至清無瑕であって、小還丹ともされている。先天の学が成就したならば、鉛(心)を抽(ひ)いて汞(体)に添えられて「砂」が得られる。この「砂」は「九転の至宝」であり、金光を内に含み、大還丹と称される。
〈補注〉「七返の宝」「九転の至宝」の九は陽の極数である。奇数は陽とされるので七は九に次ぐ陽を現す数ということになる。つまりこれは九は大還丹、七は小還丹に対応している。ただ後天、先天としているが、究極においては同じことであって、心身がひとつである本来あるべき状態に戻れば良いというだけのことなのである。