道竅談 李涵虚(122)第十四章 二種類の丹砂

 道竅談 李涵虚(122)第十四章 二種類の丹砂

「柔」ではいうならば心と体の隔たりが緩やかになっている、区別があまりない状態になっているわけである。そうであるから心をもって体に関与することもできるし、体をもって心に係ることもできる。太極拳でゆっくり動くことで心が鎮まって行く。また予備式で心が鎮まれば柔らかに動くことが可能となる。こうして心身に柔らかさを得ることができる。それは「動」と「静」の隔たりが緩やかになることでもある。危機的あ状況にあって、最も重要なことは止まることなのである。先ずは動揺する心身を一瞬、止める。そのために太極拳ではゆっくり動いて、何時でも止まることのできる練習をするわけである。何時でも止まることのできる状態に自らを置いておくためにゆっくりと動くのである。これは仏教の止観と同じといえるし、上座部の瞑想法でも感情を一時的に止めるメソッドがある。

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