道徳武芸研究 武術とファンタジー〜植芝盛平、銃弾をかわす〜(7)

 道徳武芸研究 武術とファンタジー〜植芝盛平、銃弾をかわす〜(7)

またある時には「飛脚は江戸がら京までを三日で走った」ということもいわれていたが、これは何人かがリレーのようにして送って行ったもので、一人が江戸と京の間を走ったのではない。こうした形式であればとくに驚く程の体力は必要ない。ただ、そうしたリレーを可能にした当時の通信網の整備状況は驚嘆に値しよう。また近世には為替なども盛んに使われていた。重要なことは人間の体の働きには限度があるということで、そうした中で驚異的な結果を出すには、何らかの工夫が必要であり、武術におけるファンタジーともいえるようなエピソードから、もし学ぶものがあるとするならば、そこから読み取れる合理的な教えであって、けっして荒唐無稽な夢物語ではないはずである。


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