道徳武芸研究 八卦拳と形意拳〜挑打と三体式〜(1)

 道徳武芸研究 八卦拳と形意拳〜挑打と三体式〜(1)

興味深いことに形意拳の基本である三体式と八卦拳の基本である挑打とは極めて類似した動きをしている。ちなみに挑戦は八卦拳の羅漢拳に属するものではあるが、その動きは単換掌式と等しい。これらは共に右の擺歩で出た場合は右拳を出し、そして左足を踏み込んで左手を出す形になっている。このように形意拳と八卦拳で基本の動きは似ているのであるが、違いもある。形意拳の場合には右足、左足はそのまま前に出すだけで、両足の間隔は二本の平行線の上を、それぞれ歩むことになる。一方、八卦拳では右足と同じラインの上に左足を踏み出すので、一本の線の上を歩くことになる。そうであるから最後、体は横向きとなる。身法としても形意拳は右手で受けて左手で制するが、八卦拳では右手で攻撃をして相手の側面から回り込む形になる。八卦拳では右拳を相手に受けさせて空いた中段から入身をしようとする。


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