道徳武芸研究 大東流の「伝承」について(12)
道徳武芸研究 大東流の「伝承」について(12)
一指禅は人指指に気を通すことで中指を活性化させることに眼目がある。これは日本の剣術でも同様で人差し指えを軽く使うことで中指が活性化されるのである。これが全ての指を使って固く剣を握ったなら中指が活性化されることはない。人差し指に適度なストレスをかけることで中指は活性化するのである。これにより円滑な腕の内旋、外旋が可能となり掌から拳、拳から掌などの変化も適切に行えるようになる。こうした人指し指や中指を開くことが重視されていることは太極拳や八卦掌で「掌」を用いることが多いことでも分かる。また同様の鍛錬は「御信用之手」でも行われていることは言うまでもなかろう。