道徳武芸研究 合気道と点穴と〜ユーチューブ時代の危機と可能性〜(1)

 道徳武芸研究 合気道と点穴と〜ユーチューブ時代の危機と可能性〜(1)

最近はコロナ禍もあって武道関係の動画配信が盛んなようである。閉鎖された空間と他人との接触が避けられる中、武道の練習がかつてのような状態にもどるのは、飲食や演劇、音楽などに比べても、ある意味で最後になるのかもしれない。そうであるから当分は武道関係者が動画への活路を見出そうとする傾向は強まるのではないかと考えている。そうした中で求められるのは視聴数である。登録者を増やすには多くの人の関心をひくコンテンツが求められる。武道において最大の関心は「強いのか」であり、「その技は使えるのか」であろう。ために古くから他流試合を含めた試合が行われてきた。配信動画でもコラボとしてそうした企画は多い。こうした趨勢にあって「合気道」の本来、内包している矛盾が明確化されるのではないかとの危惧と期待とを持っている。危惧とはシステムとしての合気道の崩壊の明確化であり、期待はその後に再生されるものが真の合気道であることへであり、始めに言っておくとするなら「点穴」がその再生ということになる。関節技としての合気道から点穴術としての合気道への再生の可能性がここで生まれるのではないかと考えているのであり、それは植芝盛平の考えていた気形としての合気道と軌を一にするものであることをここで指摘をしておきたい。


このブログの人気の投稿

道徳武芸研究 八卦拳の変化と蟷螂拳の分身八肘(8)

道徳武芸研究 改めての「合気」と「発勁」(6)

道徳武芸研究 八卦拳から合気道を考える〜単双換掌と表裏〜(4)