第四十章 【世祖 注釈】〔両儀老人訳〕

 第四十章

【世祖 注釈】〔両儀老人訳〕

反する者、道これを動かす。

〔あらゆるものには反対の側面が含まれている。それは反対であることこそが物事を成立させているというのが道理なのであり、つまりこれが道なのである〕

「反」とは反復するということである。動であってもまた静なる状態へと復することになる。


弱き者、道これを用いる。天下の物、有に生ず。有は無に生まる。

〔通常は強いものの方が使えると思われるが、道を体得している者は、誰も見向きもしない弱い方にも使える場面のあることを知っている。あらゆる存在は物質存在の連鎖の中にのみ存していると思われているが、それは幻想であるに過ぎない。我々は何時でも物的な存在の連鎖から離脱して「無」に移行することができるのである〕


このブログの人気の投稿

道徳武芸研究 八卦拳の変化と蟷螂拳の分身八肘(8)

道徳武芸研究 改めての「合気」と「発勁」(6)

道徳武芸研究 八卦拳から合気道を考える〜単双換掌と表裏〜(4)