第六章 正座と四股と馬歩(4)

 第六章 正座と四股と馬歩(4)

正座による鍛錬は、特に正座から立ち上がることで鍛錬をする。その典型が合気道での膝行であろう。不安定な姿勢で中腰のまま左右の足を入れ替えて歩くことで体幹と足腰を同時に鍛えることができる。膝行は徳川慶喜も鍛錬法として日常的に行っていたとされている。一方、福沢諭吉は抜刀術を鍛錬して健康法としていたらしい。このように正座を応用した鍛錬法は、かつてはかなり広く親しまれていたように思われる。膝行の中腰の姿勢での鍛錬に、馬歩との共通性を見ることも可能であろう。


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