外伝9鄭曼青の学んだ「奥義」〜方拳と円拳〜(14)

 外伝9鄭曼青の学んだ「奥義」〜方拳と円拳〜(14)

一方、「円」の拳は天の姿を地に移すことで天地の合一を考える。天は「変化」を有し、地は「安定」をしている。これらをひとつにすることで安定した変化を得ることが可能となるわけである。これを孫禄堂は「先天後天の合一」としている。つまり「天」を先天とし、「地」を後天としてそれらが合一することで安定した変化が得られることを見出したわけである。孫は特に八卦掌でこれを強く主張しているが八卦掌の歩法は扣歩と擺歩で共に「円」の歩法となっている。そうであるから八卦掌が最も天地の合一、先天後天の合一を明らかにしているとするわけである(先天後天については天地と同じと見ることに問題がないわけではないが孫禄堂はそのように考えていたようである)。


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