外伝9鄭曼青の学んだ「奥義」〜方拳と円拳〜(8)

 外伝9鄭曼青の学んだ「奥義」〜方拳と円拳〜(8)

つまり鄭曼青は「方」の歩法を用いる簡易式を張三豊の太極拳として原理的に導き出していたと思われるわけなのである。張三豊の太極拳がどのようなものであったのかを知る史料はない。そこでこれを原理的に詰めて行くと、そこに「方」の歩法というヒントがあったわけである。鄭曼青の『鄭子太極拳自修新法』には歩法を示す図として長方形が用いられ、それが更に中央で二分割されている。つまり細長い長方形が二つ合わさって左右の足の位置を表しているのであるが、これは太極拳で用いる三つの軸と関係している。つまりこの三つの軸を見出したところに張三豊の「太極拳」としての卓越した点があったと考えたわけである。


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