外伝9鄭曼青の学んだ「奥義」〜方拳と円拳〜(6)
外伝9鄭曼青の学んだ「奥義」〜方拳と円拳〜(6)
呉家の太極拳では快架は「円」の歩法であり、慢架は「方」の歩法が用いられている。最もよく知られているのは単鞭でこれは完全な馬歩をとっている。他にも倒輦猴などに「方」の歩法を見ることができるが基本的にはほとんどの動きで両足は平行になるので呉家の太極拳は「方」を基本としているといって良いであろう。こうした呉家の組み立て方からよく分かるのは「方」の歩法が馬歩を基本としているということである。それが前後にずれると呉家の「弓歩」の形となる。馬歩は基礎功の鍛錬としても用いられるように気を下ろす働きを有している。陳家の套路で時に金剛搗碓が出てくるのは、そこで気を沈めているからである。