外伝9鄭曼青の学んだ「奥義」〜方拳と円拳〜(2)

 外伝9鄭曼青の学んだ「奥義」〜方拳と円拳〜(2)

簡易式では例えばラン雀尾の初めの動作(提手上勢とする場合もある)で右足先を真っ直ぐ前方に出している。倒輦猴では両足を平行にするし、白鶴亮翅や分脚では左右の足は90度をとる。こうした歩法は「方」の歩法であり、45度に曲げるのは「円」の歩法である。楊家の新架(澄甫架)では特に「円」の歩法が強調されているが、これは次の動きを先取りして勢いを導くには良い歩法で、「円」の歩法を多用する新架は丸い流れの中でいろいろな技が展開されている。これは太極拳の拳訣である「綿綿不断」をよく表現するもので、ひとつの動作が終わろうとして終わらないところから次の動作が始まろうとする太極拳における技の連続性が実現されている。


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