第四章 合気道技法の「実戦性」とは何か(3)

 第四章 合気道技法の「実戦性」とは何か(3)

中国武術では攻防の技法の展開を「打」「拿」「シュツ(手偏に率)」とする。「打」は打撃であり中国武術は中国「拳法」と称されるように「打」が主となっている。「拿」は逆手術で擒拿という技法体系がある。また「シュツ」は中国相撲と呼ばれるシュツ角が知られていて、台湾では常東昇が「花胡蝶」の異名を得て華麗な技を見せていた。これはひとつの技が決まらなければ次々と技を繰り出す華麗さを形容している。つまり常東昇ほどの名人でもなかなか技を極めることは難しいということである。ちなみに常は太極拳も研究していて常式太極拳が伝えられている。これはシュツ角の技法を織り込んだおもしろい構成になっている。


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