第四章 合気道技法の「実戦性」とは何か(1)
第四章 合気道技法の「実戦性」とは何か(1)
合気道における実戦とはどういったものであるのか。実際のところ合気道の技法は練習や演武の時には鮮やかにきまるが、相手が逆らうと極端に掛けにくくなる。「実戦では当身を使う」とされることもあるが、これもよく言われるようにそうであるなら当身の練習をしなければならないわけであるが、そうした傾向は見られない。立ち止まって合気道の実戦性を考えると、あるいは従来の格闘術としての武術とは違った立ち位置にあるのではないかと思われるのである。