外伝7 形意、八卦、太極拳で三節を練る(3)

 外伝7 形意、八卦、太極拳で三節を練る(3)

李存義や張兆東らが八卦拳に興味を示したのは形意拳の中で研究されていた「滾勁」をより適切に表現する方途として八卦拳に一日の長を認めたために他ならなかったのであり、そこには八卦拳の中でも特に滾勁をよく表している「八卦掌」を取り入れる必然性もあった。加えてそれは中節の動きである走圏をベースとするものでなければならなかった。八卦拳の「八卦掌」には羅漢拳的な変化をする梢節の動きの変化もあり、八母掌的な変化では中節を使う動きとなる。つまり「八卦掌」は八卦拳にあって羅漢拳と八母掌をつなぐ働きを有しているわけなのである。「滾勁」は中節を有効に使うには欠くことのできないもので、八卦拳では「纏綿掌」と称して重視している。簡単にいうなら「滾勁」は中節を通して梢節と根節をむすぶものなのである。


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