外伝5蟷螂拳と蟷螂捕蝉式(3)

 外伝5蟷螂拳と蟷螂捕蝉式(3)

蟷螂捕蝉式では「中段の構え」に加えて蟷螂手が見いだされた。蟷螂手にはいくつかの形があるが基本となるのは親指、人差し指、中指の指先を合わせたものである。この手形は「拳」としても「掌」としても使えるところに特徴を有している。指先で突いたり、引っ掛けたり、掴んだりするのは「掌」の働きであり、手の甲で打つのは「拳」の働きとなる。こうした掌と拳の働きを自在に使おうとする方法としては指を曲げるものと伸ばすものがある。指を曲げるものを仮に「鷹爪手」として、伸ばすものを「蟷螂手」とすると、相手の腕を掴む拿法としては「鷹爪手」の系統が相手を強く固定してしっかり掴もうとするのに対して、「蟷螂手」では引っ掛けるような形となる。

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