外伝4「起落翻攅」と形意五行拳(8)
外伝4「起落翻攅」と形意五行拳(8)
陳ハン嶺が伝えた砲拳は初めに打ち出す拳を前の腕に付ける形をとるがこれは十字崩拳と同じである。この形からそのまま拳を出せば十字崩拳となり、腕を上げて拳を出すと砲拳となる。腕の上に拳を重ねる形はそのどちらへも展開できるものである。ちなみに古い形の砲拳は両拳を腰にとる。そこから一方の腕は上げて、もう一方の拳は突き出すことになる。また横拳は崩拳や砲拳とは反対に前の腕の下から拳を出すが、これは八卦掌の影響と考えらえる。横拳は拗歩の讃拳ともいうべき小さな動きで行う系統もあれば、陳ハン嶺伝のように大きく横に振る形のものもある。これは「横」の動きを強調したものといえるし、八卦掌の入身の動きが入っているとすることもできる。