第二章 感覚の伝授としての八卦拳・変架子と八卦掌(2)
第二章 感覚の伝授としての八卦拳・変架子と八卦掌(2)
これはひとつには八卦拳の持つ構造に原因がある。八卦拳には定架子、活架子、変架子があり、通常の武術に見ることのできる死(定)套路と活套路に変架子(変套路)が加えられている。この「変」こそが八卦拳(八卦掌)の核心であり、「変」こそが八卦の動きの「根幹となる部分」なのである。ここに八卦拳の分かりにくさがある。ちなみに死(定)套路は基本であり、これを「母拳」と称することもある。一方、活套路は応用でいわゆる実戦に用いられる動きとなる。これは「砲捶」と称される。八卦拳では八母掌と砲捶として羅漢拳がある。