外伝2太古導引と太極拳簡易式(1)

 外伝2太古導引と太極拳簡易式(1)

鄭曼青は簡易式(鄭子太極拳)を制定した。108式ある套路を37式にしている。それは一般的には張三豊の頃の太極拳の復元を視野に入れたものと解されている。しかし、改めて簡易式を検討してみると鄭曼青の考えにあったのは太古の導引ではないかと思われるのである。中国の研究者の中にはヨーガの体位法(アーサナ)は中国から伝わった導引の影響によるとする人もいる。確かに最も古い時代のヨーガは瞑想のみのラージャ・ヨーガで後に精神だけではなく身体的な操作をも行う密教的なヨーガとしてハタ・ヨーガが生まれたとされる。このハタ・ヨーガの段階で体位法が充実を見ることになる。このように本来のヨーガには体位法はなく、これは中国の導引の影響であると考えるわけである。ちなみにタントラの発生も中国からとされることがある。

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