外伝1綿谷雪『武芸流派大事典』のこと(2)

 外伝1綿谷雪『武芸流派大事典』のこと(2)

『武芸流派辞典』が出されたのは1963年であったようである。次いで「事典」として1969年に『武芸流派大事典』が、更に70年には改定版、78年になると増補大改定版が作れれている。これは武術史などの研究家であった綿谷雪が山田忠史と共に編纂した労作と言うべき業績である。初めが「辞典」で後に「事典」とされたのは流派名だけではなくその「解説」の重要性を認めたためと思われる。ただ「解説」は版によって違いが見られ、必ずしも新しい版が良いとはいえないとことがある。綿谷も書いていているが「解説」についてはいろいろと批判もあったようで、そうした中で「真実」と思われるところが消えて流儀の「公式見解」に従ったと見えることろも散見している。そうであるからもし『武芸流派大事典』を見ようとするのであれば古い版のものと比べてもるのが適当であろうと思われる。

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