道竅談 李涵虚(168)第十九章 性命の順逆
道竅談 李涵虚(168)第十九章 性命の順逆
〈本文〉
性命の理には「順」と「逆」とがある。「順」成する性命はこれを天に得る。「一をもって二を兼ねる」のである。「逆」成する性命は人において造られる。これは「一をもって二に合わせる」ことになる。
〈補注〉
先天を開いて後天に合わせるのは「順」である。後天をして先天に合わせるのが「逆」である。一般的に神仙道は「逆」の道をとる。これに対して儒教は「順」をとる。「二」とは陰と陽である。「順」の道であればすでに「先天」の中に「後天」が融合していると考えるので特別な方法を採ることはない。一方、神仙道では先天を「虚」として、その感覚を得ることで自ずから陰陽が合一すると教えている。「虚」の感覚を得ることを煉己という。