道竅談 李涵虚(163)第十八章 再び神、気、精を論ずる

 道竅談 李涵虚(163)第十八章 再び神、気、精を論ずる

〈本文〉

上徳の「体」となる精、気、神にはすべて「元」を付す。これらは天(先天)において得ることになるが、必ずしもそれは自分以外に求められるものではない。そうであるから「天元」と称するのである。下徳の「事」の精、気、神はすべて「真」を付して称する。これは人から得られることが実に多く、これを自分において求めることはできないからである。そのために「人元」と称するのである。

〈補注〉

上徳であり根本(体)とされるのが「元精、元気、元神」である。これらは「先天」に属している。また下徳であり実際に扱うことのできるもの(事)であるのは「真精、真気、真神」とされる。これらも「先天」に属するのであるが、これは他人との係りにおいて得られるものとする。自分一人で得ることのできる「元精、元気、元神」に対して、他人との関係性の中でしか得ることのできないのが「真精、真気、真神」ということになる。また自己において完結するものを「天元」、他人との係わり合いにおいて完結するものを「人元」としている。

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