第九十五話 立禅と馬歩トウ功(20)

第九十五話 立禅と馬歩トウ功(20)

王キョウ斎の混元式と李見宇や王玉芳の混元式を見て思うのは、王キョウ斎のものは静坐をベースにしているのではないかということである。静坐から立ち上がった形が混元式として示されている形ではないかと思われるのである。それは王の手の位置がちょうど瞑想をしている時に膝に手を置いた位置とほぼ同じであるからである。一方、李見宇はこれは完全に立っての練功の位置(両掌を向かい合わせる)となっている。静坐では特に手をどのようにするという決まりはない。坐禅のように臍のあたりで組んでも良いし、ヨーガのように両手を広げて膝の上に置いても構わない。ヨーガでは膝に手を置く場合は親指と人差し指の先を付けているのをよく見るが、静坐ではただ掌を置くだけというのもあり得る。こうした静坐から立った状態が王キョウ斎の混元式そのものなのである。

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