道竅談 李涵虚(110)第十二章 薬のレベル
道竅談 李涵虚(110)第十二章 薬のレベル
聖胎が結ばれて温養をすると陽神が表れるが、これは修行者は「無から有を出す」のと「無より有を産む」こととはまったく異なることを知らない。そうであるからここにあえて述べておくこととする。
〈補注〉最後に瞑想を深めて行く(温養)と、「陽神」が表れるとする。この「有」は既に述べたように一定の「形」を持つものではない。その時に応じて形をなすに過ぎない。俗説では「陽神は嬰児のようなもので、自分の頭頂から出てまわりを歩くようになる」などといわれる。そしてそれを育ててより遠くまで歩いて行けるようになれば、遠くの出来事を知ることもできるようになるとされる。これは「嬰児」を固定した「形」ととらえるものでまったく「陽神」としてのあり方に反している。