道竅談 李涵虚(108)第十二章 薬のレベル

道竅談 李涵虚(108)第十二章 薬のレベル

(次の)「有から無に入る」では、(金気は金である)西の郷(つまり土)へと送られることになる。ここに内的な「種」が生じるが、この「種」は至空、至虚である。(南である)坤の家つまり(南向きの洞窟である)洞陽のところにあるものである。

〈補注〉仮の「土」から生じた「金(気)」は再び本来の「土」へと返されることになる。ここにおいて真に深い瞑想の境地への入り口が得られる。それを「種」としている。以後はその「種」を育てて、より深い境地(至空、至虚)を得ることになる。この至空、至虚を純陰として「坤家」「陽洞」で示している。「坤」は「南」を現す。ここでは「形」へのこだわりを捨てることになる。よく「形」や技術は心身を一定のあるべき状態に導くには便利であるが、それだけで完全にあるべき状態にまで入れるわけではない。「近い」ところまでしか行けないのである。そうであるからより微細な感覚が育った後は、「形」を離れて自分なりの微調整をしなければならない。

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