第九十五話 立禅と馬歩トウ功(3)
第九十五話 立禅と馬歩トウ功(3)
私見であるが臥禅は「ヒト」が人として霊的な進化をする以前の禅の形態であり、坐禅は「ヒト」の時代の禅、そして立禅は「ヒト」が人として霊的な境地をさらに超えたところにある禅の形態と考えている。これらには背骨が地面に対して水平か垂直かの違いがある。臥禅は背骨が地面と水平となるが、これは動物と同じである。一方、坐禅、立禅は垂直の関係になるのでこれは「ヒト」の姿勢であるとすることができる。背骨が立つことで「ヒト」は、天と地とをむすぶ形をとることができるようになった。そして坐禅はより「地」へのむすびつきが強く、立禅はより「天」とのむすびつきがより強いということができるであろう。そして臥禅は「地」のむすびのみということになる。