第九十五話 立禅と馬歩トウ功(2)
第九十五話 立禅と馬歩トウ功(2)
坐禅は本来は結跏趺坐か半跏趺坐で行うのであるが、中国の儒教や仙道の系統の瞑想では胡坐や椅子を用いるものなども従来から紹介されている。ただあくまで椅子や胡坐での瞑想は便法とされていて、結跏趺坐、半跏趺坐が困難である人のためのものとする。ほかには臥禅(横臥禅)というものもあり、中国では睡功として釈迦が横になっている姿勢で眠ること、あるいは横になることで功を練ることができるとする。東南アジアでは寝釈迦として大きな仏像のある寺院が知られてもいるが、その姿は亡くなる時の姿であるがそれを瞑想をしている姿ととらえるのである。実際に釈迦は涅槃に入ると共に最高の瞑想の境地に入ったとされている。日本では横臥禅を瞑想法として積極的に唱える人もいる。