道竅談 李涵虚(104)第十二章 薬のレベル

道竅談 李涵虚(104)第十二章 薬のレベル

最初の段階では体を活性化するのであるが、これは腎が活性化することであり、呼吸が深くなることで、結果として「熱」が生じることになる。神仙道では「陽気」を開くといったりすることがある。次の「有から無に入る」とは、一定の瞑想状態(三昧などと称される)に入ることであり、「熱(有)」が消えて「静」を得ることになる。これは五行説の「火は土を生む」によって西派では説明している。内的な熱(鉛火)が出てくると、次には深い瞑想状態(無)に入ることになる。それは肉体である「命」が整えられることで、精神である「性」が整えられるという本来のあるべき状態(土)にもどることでもある。深い瞑想状態を得るには心身が安定に活性化した状態になければならない。釈迦は苦行を否定したが、苦行とは肉体と精神とを分けて、肉体の苦痛を精神の統御によって乗り越えよとしたのであるが、もしこれを行おうとするならば精神が苦痛を感じなくなるより他にないことが分かって来た。つまり精神を活性化させないより肉体の苦痛を逃れる方法はないことが分かった釈迦はそれを止めたわけである。

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