外伝8 形意十二形を練る(2)

 外伝8 形意十二形を練る(2)


一方、日本の武術では動物の動きを模倣するということはあまり行われなかった。中国の兵法書である『武備志』には日本の剣術・影流の伝書が掲載されているが、そこでは猿が剣を取って形を演じている。この「伝書」の原本は倭寇が持っていたものとされているので、日本でも動物をイメージした剣術の流派があったことが分かる。影流の流れをくんだ新陰流の柳生宗矩は猿をペットとしており、その猿はよく剣を使ったという。これは影流の伝書とあわせて考えると影流は猿をシンボルとするものであったとも思われるのである。


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